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INTERSECTION 1st Album「INTERSECTION」のオフィシャルインタビュー(前編)を公開!

INTERSECTION 1st Album「INTERSECTION」のオフィシャルインタビュー(前編)を公開!是非チェックして下さい!


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―まず、アルバムが完成した現在の心境を聞かせください。

ウィリアム:
安心感ですね。一つのものができるまでに時間がかかったので、完成したことが素直に嬉しいです。あとはたくさんの人たちに聴いてもらって、心地良さや楽しんでもらえたら嬉しいです。

ミカ:
エキサイティングだけど、ナーヴァスな部分もあります。J-POPとアメリカのポップスをミックスした日本のリスナーがこれまであまり聴いたことがないようなものを作ったと思うので、リアクションがどうなるのか気になりますね。日本のファンだけじゃなくて、世界中のファンに受け止めてもらえたらいいなと思ってます。

ケーレン:
聴いてくれるオーディエンスは、僕らと近い10~20代の若い世代だと思うけど、自分たちとしてはリミットしてるわけじゃない。One Directionもそうだったと思うんですよね。ぜひ上の世代にも聴いてもらいたいし、それは国籍についても同様ですね。

カズマ:
このアルバムは、僕たちが5年間やってきたこと全てを詰め込んだ集大成ですね。今まで出した曲も全部入っているし、曲順のストーリーにもいろんな意味が含まれている。僕らを知らない人でも楽しめる、自己紹介みたいな内容のアルバム、INTERSECTIONにとって「出発点」のような作品にすることができたと思います。

―デビューから現在までの5年間は、自分たちにとってどんな時間だったと思いますか?

ミカ:
グループとしての絆を深めていきながら、今回リリースするアルバムの準備もしてきたような時間でした。

ケーレン:
ミカの言うとおり兄弟のような絆を育むことができたし、個人的には歌唱力やパフォーマンス、プロとして働くことがどういうことかを学ぶことができた5年間でした。

カズマ:
5年前は14歳ですからね(笑)。当時を振り返ると本当にまだ若かった。そこからいろんな面で、アーティストとして成長するために必要な期間だったと思います。

ウィリアム:
ジャンプするとしたらしゃがんでる時間。(アルバムを出す)今は立ち上がろうとしてる瞬間って感じですかね。


―みなさんがINTERSECTIONに参加するまでのバックグラウンドを改めて教えてください。

ミカ:
僕はハワイのオアフ島出身で、向こうのアートスクールに通っていたんです。もともと音楽は好きで、ヴァイオリンやウクレレ、ギターをよく弾いていたし、ソングライティング(作曲)にも興味があったんですけど、自分がシャイなのもあって(ミュージシャンへの道を)諦めてしまっていました。そのときハワイでスカウトされて、オーディションを受けてグループにジョインすることになったんです。そこで活動プランを教えてもらって、INTERSECTIONだったら自分のやりたいことが全てできると思ったので参加することにしました。

カズマ:
僕はNYのマンハッタン生まれで、8歳のときに日本へ引っ越してきました。4歳のときからフルートを習いだしたあと、中学でサックスを始めて、中学~高校はジャズ・バンドで演奏していました。INTERSECTIONに参加するきっかけは、SNS経由でスカウトされて歌のオーディションを受けたこと。クラシックやジャズはやっていたけど、歌をやるのは初めてだったし、やり甲斐がありそうだなと思って。その時点ではまだウィリアム君しかいなくて、最初は二人だけだったんですよ。でも、すぐにケーレン君も入ってきて。

ケーレン:
Yeah!

ウィリアム:
出身はカリフォルニアなんですけど、2歳の頃からずっと東京で暮らしてきたので、日本の文化に触れ合ってきた思い出のほうが多いですね。スカウトされたのは14歳になったばかりの頃。表参道の駅で電車を待ってたら、二人の女性に「Can you speak Japanese?」みたいな感じで声をかけられて。それが今のマネージャーさんなんですけど、あのときはビックリしました(笑)。

ケーレン:
お父さんがアメリカの海軍で働いていたので、いろんな国を転々としてきました。生まれはキューバのグアンタナモで、そのあとバージニアビーチに渡って、スペインに移住して、またバージニアに戻って、ハワイに行き、日本で中学~高校時代を過ごしています。僕自身はもともと別のボーイズバンドに参加して、そこでダンスのトレーニングを受けたんですけど長続きせず、そのあとはモデルとして活動していました。そこからスカウトされて、オーディションを受けて入ることを決めた感じです。スカウトされるまでの経緯も面白かったんですけど……(スタッフを見て)話してもいい?

―問題ないそうです!

ケーレン:
OK, GO! スタッフさんが僕のInstagramをチェックしたり、僕と会うためにすごく熱心にリサーチしてくれたみたいで。最終的には学校に来ようとしていたみたいなんですけど、当時通っていたのがバージニアの軍事基地のなかにあったので、IDカードがないと入れなかった。それで1ヶ月くらいGoogle Earthで自宅を探して、最終的に見つけてくれたという。日本だからよかったけど、アメリカだったら危険でありえない話(笑)。

カズマ:
すごい……(笑)。


―理想のメンバーを集めるために、スタッフさんも全力で動いていたんですね。そこから4人はどんなふうに打ち解けていったのでしょう?

ミカ:
自分が最年長なので(1998年生まれ、最年少のケーレンは2001年生まれ)、最初のうちはキッズと接するような感覚で3人のことを見ていたかもしれない(笑)。カズマは昔からとても落ち着いていて、ケーレンは無邪気でやんちゃな子という印象。ウィリアムとはしばらく話すのが気まずいところもあったんですけど、今となっては本当の兄弟みたいに思っています。


―「ウィリアム君は陰キャ」とカズマさんが以前話してましたが、今の話を聞いてどうですか?

ウィリアム:
いやー、ミカの言う通りじゃないですか(苦笑)。あまりにも時間が経ちすぎて、記憶がどんどん喪失してるんですけど……たしかにそんな感じでしたね。カズマとミカが仲良くて、ケーレンはわちゃわちゃしてて。最初はノリが合わないかなと思ったけど、今は3人とも尊敬しています。

カズマ:
わちゃわちゃといえば、4年前にSUMMER SONICに行ったんですよ。Pharrell Williamsを観るために。当時のケーレン君はまだ身長が伸びてなくて子どもっぽかったから、(移動中の)車内でそのことをイジってたんですよ。そしたら泣いちゃって。あのときはごめんなさい!

ケーレン:
みんなで初めて会ったときもイジられたよ。今となっては懐かしい(笑)。


―この5年間におけるハイライトを挙げるとしたら?

ケーレン:
最初の頃はライブハウスとかに出させてもらって、お客さんが5人しかいなかった日もあったけど、今ではいろんなところに行けるようになって嬉しいです。

ウィリアム:
TGC(東京ガールズコレクション)に出演したことが、僕たちの変化の始まりだった気がする。そこから徐々に大きいステージでパフォーマンスするようになったし、ミュージック・ビデオもたくさん撮ったりして。

※2019年9月1日にさいたまスーパーアリーナにて開催された『マイナビ presents 第27回 東京ガールズコレクション 2018 AUTUMN/WINTER』で、INTERSECTIONがオープニングアクトに大抜擢。その後、2019年1月12日の『SDGs推進 TGC しずおか 2019 by TOKYO GIRLS COLLECTION』でもオープニングアクトを務めた。

カズマ:
初めてのTGC、めっちゃ緊張したよね。見たことないくらい大勢のお客さんがいたので。

ミカ:
僕は最初のシングル「Starting Over」のビデオをつくったのが一番の思い出ですね。このグループで初めて泊りがけで出かけたのもあって、とても印象深いです。


―次に、みなさんの音楽的なキャラクターについて教えてください。ウィリアムさんはピアノ、ギター、ドラムス。ベースと4つも楽器が演奏できて、今回のアルバムでは作曲面でも貢献しています。

ウィリアム:
そうですね。グループに参加することが決まったあと、14歳の頃から自分で演奏してみようと思って。

ミカ:
このグループにおける自分の役割を挙げるとしたら、高いトーンで歌えること。R&Bが好きで、特に高音で歌うアーティストに憧れてきたので、そういう音楽を聴きながら独学で練習してここまで来ました。実際に高い声で歌えるようになって、自分のなかでも「やり遂げたぞ!」みたいな達成感を抱いています。

カズマ:
ミカ君の高音はウィリアム君とも違った感じで、また違う味わいを出せてると思います。僕は中~低音でパワフルな声を持っているのでそこで目立っているのと、ジャズを習っていたのもあってアドリブが得意なので、曲作りやパフォーマンスのなかで活かしています。

ケーレン:
僕はえっと、どうだろうな……。

ミカ:
ポップスを歌うアーティストには鼻にかかる歌い方をする人が多いけど、ケーレンの歌はそうじゃなくて、風に舞うような透明感があるんですよ。そこが非常にユニークだと思います。

ケーレン:
うん、そうだね。ありがとう。


―それぞれの音楽的ルーツについても伺いたいです。ケーレンさんはMichael Jacksonの名前をよく挙げていますよね。

ケーレン:
Michaelの好きなところはやっぱりダンス。ステージ上での動きやパフォーマンスにすごく惹かれます。昔、ムーンウォークを練習してたこともあるくらい。

―あとはJustin Bieber。

ケーレン:
彼の声が好きで、彼のようなセクシーな声が出せるようになりたいし、Justinは存在自体がクールなのでそういうところにも憧れます。


―それ以外で、最近ハマってる音楽はありますか。

ケーレン:
多すぎて一つに絞るのは難しいけど、Chris Brownのニューアルバム『Indigo』はお気に入りですね。ジャンルとしてはヒップホップ、ラップ、ポップ、R&Bをよく聴いてます。

――カズマさんはどうでしょう?

カズマ:
Frank OceanやStevie Wonderのように、自分のルーツをユニークな形で音楽に落とし込んで、なおかつポップな要素も入っているアーティストに憧れますね。Frank Oceanは常に音楽のあり方を変化させながら、それでも人気を得られている。本当にすごい人だなっていつも思ってます。


―カズマさんは昨年12月にソロ・シングルを2曲発表していましたけど、Frank Oceanにも通じる内省的なサウンドが印象的でした。

カズマ:
たしかに、そういう影響もありますね。あと、ソロでは学校のジャズ・バンドで一緒にやってたCarlo Redlと組んでいて。彼がギター、僕がサックスを演奏することで、ジャズのリフやアドリブだったりを曲に落とし込めるのが楽しいですね。


―最近のお気に入りは?

カズマ:
Anderson .Paakですね。もともとドラマーの方なんですけど、声がユニークなラッパーで。歌もできるし、R&Bとヒップホップを混ぜつつソウルも効いていて。今はその人の音楽にハマってます。


―ミカさんはBruno Marsが好きなんですよね。

ミカ:
そうですね。自分と同じハワイ出身で、グローバルに活躍してるところに憧れるし、苦労人だけど諦めないスタンスにも惹かれています。

―ミカさんもソロ・シングルを2曲発表していますが、カズマさんと同様にシリアスなムードが印象的でした。

ミカ:
自分の考えや感情を言葉に落とし込むのが難しかった時期があって。でも、自分のシングルはそこがうまく形にできたと思っています。


―そういう作風に影響を与えたアーティストって、誰が思い浮かびます?

ミカ:
音楽的に多彩な表現がしたいので、できるだけ幅広いジャンルの音楽と接するようにしてるんですけど、最近よく聴いているのがDominic Fike。インディーとヒップホップをミックスしたような音楽スタイルを持っている人ですね。それ以外だと、Frank Oceanを聴くことが多いです。


―最後はウィリアムさん。The 1975が好きだと各所で公言していますけど、彼らのどんなところが好きですか?

ウィリアム:
全てですね。パッと聴いて真っ先に思いつくのが「違う」っていうこと。彼らはソウル・ミュージックに憧れつつ、ロックのバックグラウンドもあって、それらを融合させたオルタナティヴな音楽をやっている。そのオリジナリティーにすごく惹かれますね。


―昔はGuns N' Rosesが好きだったそうですね。もともとロック少年だった?

ウィリアム:
そうですね。ストレス発散にいいです。

―なるほど(笑)。日本人では尾崎豊も好きらしいですけど、共感するところが多い?

ウィリアム:
曲にもよりますね、僕はバイクに乗らないんで(笑)。うまく解説できないけど、彼は歌声が素晴らしいですよね。聴いてて心地いい。感情が伝わってくる声をしているところが魅力だと思います。その3組ほど知名度は高くないけど、Chase Atlanticというグループがいて。The 1975にインスパイアされたオーストラリアの3人組なんですけど、音楽性もオルタナティヴな感じで最近よく聴いてます。


―自分たちのなかで意識しているボーイズグループはいますか?

ケーレン:
(即答で)PRETTYMUCH。ヒップホップというかアーバン・ポップな音楽性もそうだし、パフォーマンスもすごく好き。ボーイズグループは「キュート」って言われがちだけど、彼らの場合は「かっこいい」イメージ。そこも見習っていきたい。

ミカ:
僕が思いつくのはBROCKHAMPTONかな。SUMMER SONICで僕らと同じ日に出演したんですよね。彼らはラップ・グループなんだけど、セルフプロデュースにこだわっていて、そういうクリエイティヴィティやトレンドに便乗しない感じを参考にできたらいいなと。


―BTSのようなK-POPグループに刺激を受けたりもしますか?

カズマ:
技術面ではすごく刺激されますね。すごく上手なので。

ケーレン:
僕は彼らのファッションも好き。BTSだとJIMINが特にいいですね。ダンスもクールだと思います。


―そういった海外のグループと比較して、「INTERSECTIONってどんなグループ?」と質問されたらどんなふうに説明しますか。

ケーレン:
日本人の声を持っていて、マルチカルチュラルな背景を持つグループかな。


―なるほど。そういう独自の個性について、これまでの活動でどんな手応えを得ていますか?

カズマ:
最初は英語の曲しか出してなかったのもあって、東南アジアの国からたくさんコメントが届いて、向こうのファンがたくさん増えたのが嬉しかったですね。今後もグローバルな活動を続けていきたいです。


―今年8月にはタイでワンマンイベントを行ったんですよね。

ウィリアム:
そうです。タイのファンは本当に熱狂的で。

カズマ:
僕らのファンはインドネシアも多いですね。

ミカ:
今後は他の国でもライブができたらと思ってます。


―スポーツではテニスの大坂なおみ選手、NBAの八村塁選手みたいに、グローバルな出自を持つ日本人の活躍が目立ってますよね。音楽やカルチャーの世界でも、アジアへの注目は年々高まってきている。

ミカ:
昔は(サッカーの)ワールドカップやヨーロッパリーグを見ていても日本人選手があんまりいなかったけど、最近は日本人の選手がグローバルに活躍していて。そういう状況を見るのはすごく嬉しいです。

ケーレン:
自分たちも彼らのように、もっと世界に行けるんじゃないかって励みになりますね。

カズマ:
でも……ワールドカップやオリンピックを見ていて、日本がアメリカと対決するとき、どっちを応援すればいいのかわからなくなって。とりあえず、「どっちも頑張れ!」っていう気持ちになります(笑)。世界がもっとグローバルになったら、そういう人がどんどん増えていくんじゃないのかな。


―i-D JAPANのインタビューで、自分たちのアイデンティティを「アメリカ寄り」だと語っていたじゃないですか。みなさんにとって、今の日本はどんなふうに映りますか?

ウィリアム:
うーん、固いなーって思います。もう少し柔らかかったら、みんな幸せになれると思うんですけどね。もちろん、「固い=セキュア(安全)」っていう面もあるとは思う。それでもやっぱり……今の日本、固いっす(笑)。


―そんな日本から音楽を発信していくうえで、自分たちがこの国に向けて表現したいこと、メッセージとして伝えたいことはありますか?

ケーレン:
僕らにはアメリカで生まれ育ったというバックグラウンドがあるので、アメリカの文化、特にポップ・カルチャーを日本に紹介する役割を果たしていきたいし、逆に日本という国をアメリカに紹介する「橋渡し」のような役割を担っていきたいです。

ミカ:
日本のアイドルグループを見ていると、かなり昔から音楽のスタイルやアプローチが変わっていないと思うんですよ。そこで自分たちはアメリカにルーツを持ちつつ、日本でトレーニングを受けてきたバックグラウンドを活かして、アイドルグループのあり方を変えていきたい。そんな存在になりたいと思ってます。



【インタビュー:小熊俊哉】


インタビュー後編はコチラ




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