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INTERSECTION 1st Album「INTERSECTION」のオフィシャルインタビュー(後編)を公開!

INTERSECTION 1st Album「INTERSECTION」のオフィシャルインタビュー(後編)を公開!是非チェックして下さい!


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アルバム全曲解説

01.You’re the Reason

―もともとは2016年にLAで、ウィリアムさんがBackstreet Boys、Jonas Brothersなどを手掛けてきたZack Skelton & Casey Smithと一緒に制作したそうですが、その当時のエピソードを聞かせてください。

ウィリアム:
LAに行く前にコーラスのアイディアを僕が用意していたんですけど、当初はすごくテンポの遅い曲だったんですよ。でもLAに行ったら、ZackとCaseyから「もっとテンポ上げよう」と提案されて。実際に彼らが何をやったのかはわからないけど、その閃きにはマジックがありましたね。そこから一緒にスタジオに入って、細かいところを調整しながら方向性を考えて。

―Zackさん、Caseyさんはやっぱりすごかった?

ウィリアム:
スピードが全然違うのと、強烈なケミストリーが感じられましたね。作業もスムースで話しやすかったです。あとは並行して作っていた「Starting Over」のブリッジを、この曲にも入れてみようと思いついてやってみました。

―実は最初のシングル「Starting Over」(アルバムでは11曲目に収録)と同時期に制作されたアンサーソングで、今年に入ってからウィリアムさんが日本語詞を作り直して、4人で再レコーディングしたそうですね。

ウィリアム:
「You're the Reason」はもともと、INTERSECTIONが解散する時のエンディングテーマにしたかったんですよ。最後の曲を初めから作っておくのって面白いなっと思って。そのなかでイメージしたのはファンの存在。本当に感謝していたから、“Thank you, Bye.”って伝えようと思って。それが当時の心境なんですけど、3年後の現在では“みんなのおかげで今から始まります”と意味合いに切り替わった。

―エンディングからオープニングのテーマに変わったと。3人はこの曲を聴いたときにどう思いましたか?

ミカ:
曲のコンセプトがすごく気に入ったし、他のどの曲とも違うような印象を受けましたね。この曲からアルバムをスタートするのが、自分たちをオーディエンスに紹介するうえでも、アルバムのストーリーラインとしても相応しいと思いました。

ケーレン:
唯一心配だったのは日本語の発音。正しく発音したいので。そんな不安もあったけど楽しく歌うことができました。


02.Body Language
03.Falling


―ここからパワフルなシングル曲が2つ続くのも、“名刺がわりの挨拶”として最高だと思いました。

カズマ:
僕たちのなかで、この2曲は夏のイメージなんですよ。MVも去年の夏に撮影したもので、どちらも素敵な思い出ですね。特に「Falling」は友だちをたくさん呼んだりして本当に楽しい撮影だったので、青春みたいな記憶が詰め込まれています。

―「Falling」は鎌倉ロケで、みなさん学生服まで着ちゃってますからね。どちらもダンサブルなサウンドが際立っていますが、今振り返ってみてどうですか?

ミカ:
当時の僕らは、自分たちのスタイルに迷いや葛藤があったんですよね。でも、この2曲を自分達で歌って形にすることで方向性が見えてきた気がしました。そういう意味でも思い入れがありますね。


04.Lost Boy

―ここからメロウな曲がしばらく並んでいるのも、アルバムに起伏をもたらしている印象です。この曲はウィリアムさんがフィンランドのソングライティング・キャンプに参加して、向こうのライターたちと作ったんですよね。作るのが特に大変だったと聞きました。

※レコード会社やプロデューサーの求める曲を作るため、複数の作家でチームを組み、分担制で楽曲をコライト(共作)するキャンプのこと

ウィリアム:
いや、大変だったのはフィンランドに飛ぶまで(笑)。自分のスキルが足りるか心配でした。キャンプの2日目に作って3日目には帰ったので、むしろ一日でサラッとできてしまった曲で、大変というか楽しかった。

―曲のテーマは?

ウィリアム:
「Lost Boy=彷徨ってる男」とタイトルにもつけた通り、10代って自分を探す時期でもあるじゃないですか。もちろん、20代から先もずっと探し続けるものかもしれないし、どこかで答えを見つける人もいると思う。そのなかで探すのを諦めてしまいそうな気持ちと、やっぱり変わりたいって思いの両方をテーマにしています。

―「自分が曲を作るとダークなものになりがち」と話していましたけど、そういう曲を書くのが得意だったりします?

ウィリアム:
というより、自然に出てくるものなんですけど、他の人とコーライトすることで必ずしもダークにならないっていううのがコライトの醍醐味でもあって。「Lost Boy」の面白いところって、ヴァースとプレコーラスはセットだとして、コーラス(サビ)にあると思います。悲しい主題でもあるんですけど、“別にどうでもいいや”って感じもあって。

カズマ:
リリックは暗いけど、トラックはその反対みたいな感じ。

ウィリアム:
そういうギャップがあるのは、他の人と一緒に作ったからこそだと思います。

―海外のメインストリームでは当たり前に行われている、コライトの強みが発揮されたナンバーでもあるわけですね。他のみなさんはどう思います?

ケーレン:
歌詞を見てみるとダークな部分もあるんですけど、最終的にはハッピーな歌になるんですよね。いろんな解釈が可能な曲で、受け取る人によって解釈も変わってくるんじゃないかな。

カズマ:
コード進行がすごく好きです。うまく説明できているかわからないけど、コーラスの4コード目が、メロディーと上手いところでクラッシュしてるんですよね。

05.Twisted

―今年1月にリリースされたシングルで、カズマさんとウィリアムさんが作曲を務めた初のセルフプロデュース楽曲。この曲はまず、イントロの切ないギターがいいですよね。

カズマ:
Spliceっていうサンプル音源やプラグインを入手できる定額制サービスがあるんですよ。

ミカ:
ウィリアムがよく使っているサイトだよね。コード進行のインスピレーションがたくさん得られるんだって。

カズマ:
そこで、あのコード進行を弾いてる音源を見つけて。プロデューサーさんに持って行ったら、別の形に弾き直してくれて。それを採用しました。

―「好きな女の子と気持ちがすれ違って上手くいかなかった時の、切ない思いを実体験も含めて書いた曲です」とウィリアムさんは語っていましたけど、カズマさんもそういう経験はありますか?

カズマ:
ありますよ。好きだった子が違う人のほうに行って、あやふやな関係になってしまって。そういう経験、誰だってあるじゃないですか。僕はこの曲だと、歌詞よりメロディーのほうに参加してた感じですね。最初はコードを流しながら。

ウィリアム:
そうそう、コードを流しながら一緒に歌ったんですよ。その音源は今もまだ携帯に残ってます。そのアイデアにインスパイアされて、プロデューサーのRyosuke "Dr.R" Sakaiさんと一緒に作りました。

06.Who Do You Love

―8月9日に配信スタートした最新シングルで、シックでメロウな曲調のナンバー。作曲に参加しているカズマさんは、LAのビート・ミュージックやそこから派生したR&Bも好きとのことで、その辺りの影響も反映されているのかなと思いました。

カズマ:
そうですね。でも、この曲では僕が意識したのはメロディのほうで。最近はクロマティック・スケールを使う人がどんどん増えているので、自分でもやってみようと。半音上がったり下がったり全ての音を使うスケールのことなんですけど、それをプレコーラスのメロディに打ち込んでみました。

―クロマティックを上手に使ってるアーティストって、例えば誰ですか?

カズマ:
Peter Collinsっていうシンガー・ソングライターがいるんですけど、尋常じゃないレベルで歌がうまくて。アドリブのリフでどんどんクロマティックを使うんですよ。それを普通のコードの上でやるっていうのは、音楽のことを相当わかってないとできないことで。すごく尊敬しています。

―「赤ずきんちゃん」をモチーフにしたMVもおもしろかったです。

カズマ:
この曲の歌詞とMVは、僕が出演しているAbema TVの恋愛リアリティ番組『オオカミちゃんには騙されない』とリンクしていて。僕らがオオカミで、赤ずきんちゃんに「君、本当は誰が好きなの?」って問いかけているんです。『オオカミちゃん~』もそういう心の探り合いがテーマになっているので、番組を観てるファンは、歌詞を読んだら「カズマがこれ書いてるんだ!」ってなると思います(笑)。


07.Hot Water
08.Love Alone


―中盤~終盤へと移る流れで、このアーバンで大人っぽい2曲が絶妙に効いていると思いました。

カズマ:
僕のなかで「Hot Water」と「Love Alone」って、似てるようで真逆なんですよね。「Hot Water」はアーバンな感じなんですけど、2曲目の「Body Language」にも通じる要素があるし、ある意味で僕たちらしい曲だなと。それに対して、「Love Alone」は2000年代のポップスを意識しているように思うんですよね。Justin TimberlakeやKeshaといった、当時のアメリカで流行ってたポップ・アーティストが歌うような曲って感じ。そういう僕たちのルーツを前面に出すことで、別の意味で自分たちらしい曲になっているのかなって。

―「Love Alone」はウィリアムさんの名前もクレジットされてます。

ウィリアム:
この曲はトラックが先に出来上がっていて、僕はそこにメロディーを乗せたのと、作詞にも加わりました。2日間くらいかけて作業しました。

ケーレン:
「Hot Water」はとてもクールな曲ですよね。「Love Alone」は僕のお気に入りの一つで、中学~高校時代に聴いていた曲を想起させるフィーリングがある。この2曲は全く違うテイストを持っているけど、どちらもダンスしたくなるようなヴァイブがあって、そこがすごくいいと思います。


09.Heart of Gold

―INTERSECTIONの名前が知られるきっかけとなった、昨年10月の本格デビュー曲。ミカさんは以前、ベースラインをお気に入りに挙げていましたが、改めて新鮮なグルーヴをもつ曲だなと。

ケーレン:
この曲はとにかくキャッチーですよね。学校の友だちや先生方からのリアクションが良くて、学校全体で応援してくれるような雰囲気になったのが嬉しかったです。

―二人は何かこの曲に関して思い出すことありますか。

カズマ:
MVがすごく独特ですよね、80年代の『VOGUE』みたいな感じで。撮影も面白かったです。

ウィリアム:
暑かったね……。

カズマ:
夏にMVを撮ると汗が大変だよね(笑)。最初に出した曲なんですけど、あえてアルバムの後半に置くことで、もう一回じっくり聴いてもらえたらいいなと思いました。


10.One Step Closer

―TVアニメ『フルーツバスケット』のエンディングテーマとして、原作を読んだウィリアムさんが書き下ろしたそうですね。まずは原作の感想から教えてください。

カズマ:
僕もアニメで見てみたんだけど……ビックリしなかった? 普通の少女マンガかなって思ったら、いきなり変身するし。すごく面白いコンセプトだなと思った!

ウィリアム:
正直、マンガはほとんど読んでこなかったんですけど、『フルーツバスケット』はツルッといっちゃいましたね。さらさらと読んじゃいました。

―“君の道進めばいい 君の人生だから”というフレーズが印象的ですけど、原作をどうやってリリックに反映させようとしたんですか?

カズマ:
雰囲気って言ってたよね?

ウィリアム:
特定の出来事ではなくて、原作を読んで感じたキャラクター間の友情とか、そういうものを自分の想像で膨らませながら書いてみました。人それぞれ考え方や感じ方も違うし、これから経験していくものも違うから、それはそれでいいし、やりたいことをやろうっていうのがテーマかな。

―日本語の歌詞も含めて、これまでで最もJ-POP的な曲だと思いました。

ウィリアム:
最初はピアノだけだったんですよ。ドラムやベースが入ってない単純なバラード。それがアレンジを経ておもしろくなった。

カズマ:
実はこの曲も、「Starting Over」「You're the Reason」と同時期にLAで作っていたもので。若々しい曲調やメロディのわかりやすさは、時期的なものも関係しているのかもしれない。

ケーレン:
ピースフルな感じが他の曲とは違いますね。『フルーツバスケット』は友だちもよく知ってるので、僕たちの曲が流れてビックリしたと言われたりしました(笑)。


11.Starting Over

―INTERSECTIONにとって本当のスタートである「Starting Over」がアルバムの最後を飾っているのが、とてもドラマティックだなと思いました。

カズマ:
アルバムの流れはいろいろ悩んだんですよ。「Falling」や「Body Language」を後ろに回して、フィナーレみたいに盛り上げようって案もあったりして。そのなかで、「Starting Over」と「You're the Reason」はやっぱりリンクさせたかったので、アルバムの両端に置くことにしようと。

―この曲が発表されたのは2017年10月。制作期間はもっと前だろうから、自分たちも当時からかなり変わったんじゃないですか。

ウィリアム:
本当に若かったですね。ニコニコしてる感じというか。

カズマ:
ケーレンの声が一番わかりやすい。

ケーレン:
あの頃はまだ幼くて、声変わりする前だったから自分の声が高すぎて好きじゃなかった。だから、アルバムのために最近の声でレコーディングすることができてよかったです。

―この曲で締めることで、どこまでも飛んでいけそうなムードが感じられるのも最高ですよね。グループとして無限の可能性が広がっているというか。

カズマ:
そうなんですよ。このアルバムを作ったことで、今後は音楽的にもっと遊んでみたり、ちょっと違う方向に進むこともできるようになるかなって。将来のことは僕たちもわからないし、だからこそワクワクしています。

―では最後に、今後の目標を教えてください。

カズマ:
音楽にはボーダーがないと思っているので、世界中の人に聴いてもらいたいです。日本、アジア、世界のいろんなところでパフォーマンスできたらいいなと思ってます。

ケーレン:
このアルバムによってファン層が広がったら嬉しいですね。最終的なビッグゴールのひとつはワールドツアーだけど、その前にアジアツアーを実現させたいです。あとは他のアーティストとコラボレーションできたらいいなと。

ウィリアム:
音楽をもっと聴いてもらうこと。ファンを増やしたい。このグループを続けたい。できるところまで頑張りたい!

ミカ:
ワールドツアーをやりたいし、僕たちの歌が聴いてくれる人達の笑顔のキッカケになれたら嬉しいです。



インタビュー:小熊俊哉


INTERSECTION

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